ジャンク自転車(マウンテンバイク)の分解と修理 (2)
タイヤの取り外し パンク修理セットとスポークレンチ購入
とりあえず、ジャンクMTB2台を分解できるところまで分解してみることにします。
まずはプジョー。タイヤ以外の部分はプジョーの方が汚染度、サビの度合いが少ないので、タイヤさえ外せば、風呂で丸洗いできそうです。
さて、うちにはパソコンを分解する工具はだいたいありますが、自転車を分解する工具はありません。
そこで手始めに買ったのが、100円ショップのパンク修理セット。
とにかくこの腐ったタイヤをなんとかしないことには何も始まりません。取り外してさっさとゴミとして処分したいわけです。
パンク修理の際にはタイヤをめくって、中のチューブを引き出してやるのですが、パンク修理セットにはタイヤをめくるために必要なタイヤレバーというのが2本入ってます。
タイヤレバーは3本あると便利だそうなので、2セット買いました。2セットで200円です。
2セット分。六角レンチがなぜか紛れ込んでますがセットと関係ないです。
プジョーはクイックリリース(ボルトナットで車輪を固定しているのではなく、レバーでのみ固定している)なので前輪、後輪は簡単に外れました。
工具はまったく必要ありません。
(ピークのほうは、前輪のみクリックリリースです)
クイックリリース。錆取りクリームで磨いたのですが錆びがとれません。
しかし、こんなもので本当にタイヤが固定できてるのが不思議でしたが、分解してみて納得です。
車輪の上に車体を乗っけて固定しているというイメージです。大転倒してひっくり返り、かつ、クイックリリースも外れるという事態にならない限り、車輪が外れる心配は無いようです。
後輪には前輪と違って、ギアとチェーンがついているので、うまく外れるかどうか心配でしたが、実際やってみるとあっけなく外れました。
タイヤとリムを外すための前準備として、図書館で本を数冊借りてきたのですが、タイヤを外すために本を読む必要はないですね。
タイヤの取り外しは予想外に簡単でした。
前後輪、タイヤまでは分解できました。タイヤが腐って柔らかくなっていたせいか、簡単に外れました。中のチューブもすぐに外れました。
スポークが3本ほど折れてます。
折れたスポークは交換すればいいのだろうと簡単に考え、スポークレンチというのを買いました。380円。安かったです。
しかし、素人がスポークを直すのは難しい(張りの調整が素人には無理らしい)ということを後から知りました。調整用の専用器具も高価のようです。
とうことは、サビサビですが、スポークの折れてないピークのリムを利用する方がよさそうです。
ペダルの取り外し ペダルレンチの購入
次にペダルを取り外しにかかりました。
最初、大きめのモンキーレンチでトライしてみましたが簡単には外れません。タイヤを外す前にまずペダルから外した方がよかったのかもしれません。
力を入れすぎて、手が滑ってギアとかにあたると怪我しそうです。
モンキーレンチでの取り外しはあっさりあきらめました。ペダル専用の工具があるのを知ってましたので。
ペダルを外すために使う専用工具をペダルレンチといいます。モンキーより厚さの薄い、15mm幅専用のレンチです。
安いものは1000円前後で売っています。悩みましたが、安物を買って失敗したら2重の出費になるので、少しいい物を買うことにしました。
HOZANというメーカー製のペダルレンチです。Amazonで送料込み2050円。
さっそくペダル外し作業に取り掛かります。
工具はいかにも固く、長く、しっかりしているので、簡単に外れると思っていたのですが、苦戦しました。
まったく初めてなので、どういう要領でやれば外れるのかよくわからず、どの程度の力で締め付けられているのかもわかりません。
一旦中断し、万全を期するために KUREの5-56 を買って来ました。
吹き付けて数時間待ち、外しにかかりましたが、やはり力の入れ方がよくわかりません。
本体をまたいで太ももに左ペダルを押し付け、右手で押し下げる形で力を入れると外れました。
カキっと外れるのではなく、ずるずるという感じで外れました。最初、回っているのかいないのかわかりませんでした。
力がある人なら、潤滑剤無しでも、うまく力を入れられる体勢を作れば外れるのかもしれません。
工具や潤滑剤も大事ですが、いかに力を入れやすい状態を作り出すかが大事だと思います。
結局、ペダル2個外すのに、ペダルレンチが届いてから1週間近くかかりました。
チェーンの取り外し チェーンカッターの購入
タイヤ、べダルに次いで邪魔なのがチェーンです。
書き忘れましたが、分解できる箇所は全部分解して、タワシに洗剤をつけて洗うことが目標です。
ジャンクパソコンの場合も、できるだけ分解して掃除してから私は使います。
チェーンは自転車の本体フレームに巻きつく形になっていますので、切らない限りフレームから取り外すことが出来ません。
ここでチェーンカッターという工具が必要になります。
チェーン切りも1000円くらいからありますが、やや高めの
シマノ TL-CN27 (IG/HG/UGチェーン用チェーン切り) \2340
を購入しました。
工具セットを買うべきか?
ペダルレンチ2050円、チェーンカッター2000円越え、この2つの工具だけで軽く4000円越えです。
そういえば、一番最初に展示用スタンドを買ってきたのを忘れてました。(作業用ではないスタンドは展示用ということで安く売られてます)
スタンドも2000円近くしたはずですので合計6000円。すでに自転車本体より工具代の方が高くついています。
この調子で工具を買い揃えていくと、あっというまに2万円くらいになりそうです。
自転車用工具を集めたセットものを見かけたことがあるので、ヤフーや Amazon でさがしてみましたら、5000円くらいで売ってるようです。
2,3日悩みましたが、結局セット工具を買うのはやめました。
すでに4000円も出して購入済みですし、不要な工具も結構入ってそうだったので、必要なものだけをそろえていくことにしました。
作業続けます。
専用工具のおかげでチェーンはまったく苦労なく外れました。時間にして数分。
クリーナーできれいにした後のチェーンです。なんとか使えそうです。ピンはどうする?
取り外してよーく見るとチェーンの1個1個にCN-HG50 NARROW と小さく書いてありました。数えてみると53個でした。外側?の個数のみ。内側入れると106個か?
下の写真、リアのディレーラーというパーツらしいですが、
SHIMANO ALTUS INTEGRATED 6-7SIS MAX 28T TOTAL 35T
と記載されてました。
ネジ1個で本体に取り付けられていましたが、こんなんで大丈夫なんでしょうか。
ギアチェンジのケーブルも勢いで外してしまいましたが、どこにどう挟み込まれていたか確認するのを忘れてました。あとで取り付けるときに苦労するかも。
ALTUS ってのは自転車のパーツメーカーであるシマノのブランド名です。シマノは自転車の世界では超有名だそうで。
ALTUSは安いグレードで、その一つ上のグレードが Alivio というのですが、ピークを見てみたところなんとAlivioでした。
ということは、ピークの方が、全般的にいいパーツを使っていて、元は高い自転車なのかもしれません。
クランク取り外し
次はクランクです。クランクとはペダルのついている棒、足で漕いでグルグル回す部分のことです。
クランクは14mmの6角ボルトで固定されていますが、それがまたがっちりと固定されていて、左右ともに外れません。
クレ5-56を吹きかけ吹きかけ、毎日15分くらい格闘します。
左クランクは2日目か3日目にようやく外れました。
右クランクはそれからまた1週間ほど頑張りましたが外れません。外せそうな気配がまったく無し。
手のつけようが無い雰囲気が漂ってきます。がっちり固まっていて、ボルトとクランクが一体化しているのではないかと思うくらい。
とりあえず、右クランクはほうっておいて、ボルトの抜けた左のクランクをコッタレスクランク抜き工具というのを使って外します。
写真がコッタレスクランク外しの専用工具です。シマノ TL-FC10 1350円。
コッタ(cotter)とは横楔(よこくさび)のこと。昔はコッタありクランクで、今はコッタレス(無し)クランクだそうです。
出費がかさみます。
やっぱり工具セットが欲しくなりますが、なにやかやとすでに単品で買ってしまっているので、後戻りはできません。
分解作業続けます。
最初、深く考えず、クランクにねじ込んで、「ずいぶん浅いな?」と思いながらモンキーで無理やりネジると、なにやら金属の糸のようなものがツーっと出てきました。
無理に力を入れたため、クランクのネジの溝かなにかを削りとってしまったようです。
この工具の原理をよく考えてから作業すべきでした。
中心の出っ張りを引っ込めてからクランクにねじ込まないとつっかかってしまって、深くねじ込めないため、クランクは外れないんです。左クランクはこのまま使えるのか心配です。
きちんとねじ込んでから外すと、すぐにクランクは外れました。
それはまあいいのですが、問題は右クランクのボルトです。フィキシングボルトというそうです。ネットで検索しても、このボルトが外せず苦労している人がたくさんいます。
本体を横にしてボルト部分にKURE556を満たし、ほったらかすこと3日間。それからまた挑戦しますが、やっぱりダメ。筋肉痛がひどくなるばかりです。
クランク外しの反対側が14mmソケットになっていて、それをモンキーで締め付けて回せばいいようになっているのですが、やっぱモンキーでは不安定です。
モンキーが外れてギアで手や腕などをザックリ切ったりするとたまりませんので、タオルを折りたたんでギアにかぶせて作業します。
自分の持っているMAXの力を出すことなど、普段の生活では全然ありません。ほんの5分も作業すると汗がポタポタと滴り落ちます。
延べ2週間くらいでしょうか、頑張りましたが外れません。
ネジの回転方向が間違ってるかもしれないので逆に回してみようか、とも考えますが、ネットで調べても、99%普通方向のネジ(右ネジ)のはずです。
こんなときボブ・サップがいてくれたら・・・。
もういい加減限界なので、自転車屋に持っていって「ネジだけ緩めて」って頼んでしまおうか・・・。
続く
参考サイト
RESTORE NOTE, PEUGEOT CADETT (VTT-200) MTB
自転車How To > マウンテンバイクメンテナンス パーツの名称
シマノ Shimano Technical Documents
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